TrueColorsが目指す自律と応援の循環のイメージ
TrueColors

タレントマネジメントを変革!TrueColors開発の背景と想い

NEW 2026年6月6日

目次Category


現在、多くのIT企業が自社のタレントマネジメントのあり方について深い課題を抱えています。

「現場のエンジニアが今、どんなスキルを持っていて、何をやりたいのか見えない」
「評価基準が曖昧で、メンバーが納得していない気がする」

IT企業の経営者や人事担当者であれば、一度はこのような悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。

私たち株式会社YAZも、かつて同じようにエンジニアのモチベーション低下や評価の不透明さに直面し、それを解決するために「iCD(iコンピテンシ・ディクショナリ)」を導入しました。しかし、そこで「Excel運用の限界」という新たな壁にぶつかります。

本記事では、私たちが数々の失敗や葛藤を乗り越え、会社都合の「在庫管理型システム」から脱却し、個人の成長を主役とする新しいタレントマネジメントの形「TrueColors」を開発した背景と現在地をお伝えします。


組織拡大による憂鬱とタレントマネジメントの課題

現場のブラックボックス化

創業から組織が拡大して階層化が進むにつれ、上司と部下の技術領域が離れていきました。その結果、部下の成長が「本人任せ」になってしまうという危機感を抱くようになりました。

経営者やマネージャーからは「現場が見えない」「目に見える成果だけの評価になりがち」という悩みがあり、現場のエンジニアからは「自分が成長しているのか分からない」「正当に評価されない」という不満の声が上がります。私たち自身も、IT企業が直面する「現場のブラックボックス化」という課題に直面していたのです。


iCD導入とExcelによるタレントマネジメントの限界

共通言語の獲得と形骸化の危機

このすれ違いをなくすため、私たちは経営・現場・顧客をつなぐ「共通言語」として、IPAが策定した「iCD(iコンピテンシ・ディクショナリ)」に出会いました。業界標準の物差しを導入することで、評価の認識を合わせることが可能になります。

しかし、いざ導入してみると新たな壁が立ちはだかりました。1100以上あるタスクのチェックをExcelで配布・回収・集計するのは尋常ではない手間がかかります。運用が重すぎるあまり、半年に一度の形骸化したイベントになりかけてしまったのです。

Excelでの管理に苦労する担当者のイメージ画像

Excelでのスキル管理は膨大な手間と時間がかかり、形骸化の原因になります

在庫管理からの脱却

Excel運用の限界を突破するためにシステム化を検討する中で、私たちは一般的なタレントマネジメントツールの問題点に気づきました。従来のツールは、会社が損益や稼働率を把握するための「在庫管理」の発想で作られており、エンジニア本人が自発的に入力するモチベーションが湧きません。

会社が社員を管理するシステムでは、真の成長は生まれません。この限界を覆すため、私たちは「スキルは個人に帰属し、生涯持ち歩ける(スキルポータビリティ)」という人的資本発想を持った全く新しいSaaS「TrueColors」の開発を決意しました。


新しいタレントマネジメント。自律と応援の循環に向けて

システムを作って終わりではありません。いかに運用していくかが重要です。
私たちは現在、TrueColorsをMBO(目標管理制度)と同期させ、評価の直前にスキル変化を棚卸しすることで、上長と客観的な事実に基づいた面談ができる仕組みを実践しています。

一方で、システムで可視化はできたものの、上長とメンバーの深い対話(1on1等)にはまだ課題があり、当社でも面談ノウハウを社内に浸透させている最中です。ツールと仕組み、そして「対話」のデザインが揃って初めて、個人が自律し組織が応援する「自律と応援の循環」が生まれると信じています。

成長を支援するマネジメントのイメージ画像

システムと対話が掛け合わさることで、自律と応援の循環が生まれます


まとめ

TrueColorsは、私たち自身の苦労と葛藤から生まれた「エンジニアのための」プラットフォームです。今後も機能の改善と運用ノウハウの蓄積を続け、IT業界全体のエンジニア育成とキャリア支援に貢献していきたいと考えています。

この記事を書いた人

佐々木 努

取締役兼執行役員CTO
ビジネス推進部 部長
事業企画室 室長
一般社団法人 iCD協会 活用支援委員会メンバー