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「採用」から「定着」へ。
中小企業こそ取り組むべき人材戦略の転換
優秀なエンジニアを採用したい。そう思っても、有名大手企業との採用競争に勝つのは至難の業です。仮に採用できたとしても、「この会社で将来のキャリアが描けない」と判断され、早期に離職されてしまうケースも少なくありません。
あなたの会社では、エンジニアの「採用」と「定着」に関して、このような悩みを抱えていませんか?
- 大企業との給与や待遇の差で、採用面接までこぎつけられない。
- 採用したはいいが、ミスマッチからすぐに辞めてしまう。
- 社員のスキルが属人化しており、育成計画が立てられない。
- 社員一人ひとりの目標管理をExcelやメールで運用しており、人事担当者の負担が大きい。
もし一つでも当てはまるなら、今こそ「採用」から「定着」へと視点を変え、社員一人ひとりの成長を支援する「人的資本経営」に取り組むべき時です。これは大企業だけのものではありません。むしろ、一人ひとりの力が会社の成長に直結する中小企業にこそ、大きな効果をもたらす戦略なのです。
本記事では、中小企業がエンジニアの定着率を高めるための具体的な方法と、その実行をサポートする新しいツールをご紹介します。
なぜ今、「人的資本経営」が中小企業に求められるのか?
激化する採用競争と人材の流動化
日本の労働人口は年々減少し、特に高度な専門性を持つIT人材の需要は高まる一方です。結果として、企業間での人材獲得競争は激化しています。
こうした状況下で、有名企業やブランド力のない中小企業が、待遇面だけで優秀な人材を惹きつけるのは非常に困難です。さらに、終身雇用の時代が終わりを告げ、「自分のスキルや市場価値を高めたい」と考える個人が主体となり、より良い成長環境を求めて転職することは当たり前になりつつあります。
日本政府も後押しする「人的資本経営」の潮流
海外ではすでに、企業の持続的成長に不可欠な「人的資本」に関する情報を、株主や投資家へ開示することが求められています。日本でも、経済産業省や金融庁が「人的資本経営」を強く推進しており、今後ますますその重要性は増していくでしょう。
これは決して大企業だけの話ではありません。中小企業こそ、限られたリソースの中で「社員一人ひとりが輝ける環境」を作り出すことで、優秀な人材の定着を図るべきなのです。
しかし、「人的資本経営」と言われても、具体的に何をすればいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。
その第一歩は、社員のスキルを見える化し、成長の道筋を示すことから始まります。
解決策①:個人のスキルを見える化する
「うちの会社のエンジニアは、具体的に何ができて、何が足りないのか?」
「本人のやりたいことと、会社が求めるスキルにギャップはないか?」
こうした問いに明確に答えられる企業は、実は多くありません。
エンジニアのスキルは属人化しやすく、評価が難しいからです。
この課題を解決するために有効なのが、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が策定した日本版ITスキル標準「iCD(i Competency Dictionary)」です。
iCDは、IT業界で求められる業務とスキルを、タスクディクショナリーとスキルディクショナリーという体系的に整理した2つの辞書で、いわば「IT業界の共通言語」です。これを用いることで、社員が現在持っているスキルを客観的に診断し、一人ひとりの強みや弱みを明確にできます。
さらに「タスクプロフィール」を使えば、低負担でスピーディーに、社員が担う役割のレベル診断を行うことが可能です。
【スキルを見える化するメリット】
- 社員は自身の現在地と、目指すべきキャリアパスを具体的に理解できる。
- 会社は社員のスキルを正確に把握し、最適なプロジェクトへのアサインや、効果的な育成計画を立てられる。
- 評価の客観性が高まり、社員の納得度とモチベーションが向上する。
解決策②:成長を促す目標管理を「仕組み化」する
スキルが見えたら、次はそれをどう伸ばすかです。
しかし、多くの企業では、目標設定や進捗管理がExcelやメールで行われており、以下のような課題を抱えています。
- 人事担当者がファイル管理やリマインドに追われ、本来の業務に集中できない。
- 過去のデータが分散しており、社員の成長プロセスを振り返るのが難しい。
- 期初に立てた目標が形骸化し、上司と部下のコミュニケーション不足に陥りがち。
こうした煩雑な管理から脱却し、目標管理をWEBで「仕組み化」することで、人事担当者の負担を大幅に削減できます。
WEBシステムを活用すれば、目標設定から進捗報告、評価までを一元管理でき、リアルタイムで社員の状況を把握できます。
これにより、上司と部下の定期的なコミュニケーションが促され、目標達成に向けたPDCAサイクルを円滑に回すことが可能になります。
なぜ「個人が主体」の仕組みが定着率を上げるのか?
ここが、他社の人事評価システムと大きく異なる点です。多くのシステムは、企業が社員の情報を一元管理し、活用するという発想で作られています。
しかし、私たちは「人が主体」であるべきだと考えます。
社員が頑張って獲得したスキルに関するデータは、誰のものでしょうか?
会社のものであり、同時に、間違いなく社員自身のものでもあります。
私たちが提供する人材育成プラットフォーム「TrueColors」は、この考えを体現しています。
【競合との決定的な違い】
◯ 競合
企業内で情報を保持し活用する発想
◯ TrueColors>
個人が主体。企業のためではなく、個人が輝くための仕組み
「TrueColors」で蓄積された個人のスキル情報は、転職後も持ち運び可能です。
これにより、社員は「この会社で身につけたスキルは、私の財産になる」と確信できます。
企業と個人の関係がよりフラットなものとなり、社員は安心して長期的なキャリアプランを描けます。その結果、エンゲージメントが高まり、会社への定着率も向上するのです。
TrueColorsで実現できること
私たち株式会社YAZは、ITソリューション事業(SES,受託開発)を通じて、長年向き合ってきたIT人材育成ノウハウを活かして、ITエンジニアの成長を支援する「TrueColors」を開発しました。
【TrueColorsでできること】
▶︎IPAが開発した「タスクプロフィール」を活用したスキル診断
簡易な診断から詳細な診断まで、人材が保有する現状スキルを様々な粒度で可視化。
▶︎「iCD」に準拠したスキル診断:
エンジニアの専門性を深く掘り下げ、得意分野を特定。
▶︎目標管理:
目標設定から進捗管理、評価までを一元化し、人事担当者の負担を軽減。
▶︎スキルデータの個人保持
転職後も自分のスキルポートフォリオとして活用可能。
Excelやメールでの煩雑な運用から解放され、人事担当者は本当に重要な「一人ひとりの成長を支援する」という業務に集中できます。
まとめ:企業の成長は、一人ひとりの成長から始まる
採用競争が激化する現代において、中小企業が生き残るためには、優秀な人材の「定着」が鍵となります。そして、定着率を上げるためには、社員が「この会社にいれば成長できる」と心から思える環境を整えることが不可欠です。
「人的資本経営」は、その実現に向けた最も効果的な戦略の一つです。
まずは、社員のスキルを見える化し、個人が主体的にキャリアを築ける仕組みを導入することから始めてみませんか?
「TrueColors」にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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