RFIDとは?先端技術の仕組みと種類、導入時のメリット・デメリット

2021年12月20日

RFIDとは、電波を活用した自動認識技術のひとつです。IoT化にも欠かせない存在として普及しており、レジや社員証、カードキー、交通系ICカードなど、さまざまなところに採用されています。RFIDを使えば、業務効率化も実現可能です。ぜひ自社に導入して、業務の自動化を進めましょう。今回は、RFIDに関する基礎知識や主な種類、導入のメリット・デメリットなどをご紹介します。

RFIDの基礎知識

RFIDは、どういったことを実現できる技術なのでしょうか。まずは、RFIDの意味や機能、簡単な仕組みなどについて解説します。

RFIDとは?

RFIDは「Radio Frequency Identification」の略称です。読み方は「アールエフアイディー」となります。電波によりRFIDタグなどのデータ情報を非接触で読み書きする先端技術のことを意味します。

RFIDタグとは、検波回路と小型コンピュータを埋め込み、保護素材で加工したタグのことです。ICタグやRFタグ、電子タグとも呼ばれます。商品に付けて倉庫内で在庫管理する、交通系ICカード内に埋め込んで決済に利用するといった方法で使用されています。

RFIDの仕組み

RFIDでは、RFIDリーダライタとRFIDタグを使用します。RFIDリーダライタとRFIDタグの双方がデータ通信することにより、情報の読み書きを行います。

RFIDリーダライタとは、RFIDタグのデータの読み書きを行う専用端末です。RFIDタグから取得したデータは、PCやタブレットなどの管理端末に転送されます。

RFIDで通信する流れは、主に以下の通りです。

① RFIDリーダライタがRFIDタグに向けて電波を発信する
② RFIDタグが電波を受信し、RFIDリーダライタから送信された情報を取得する
③ RFIDタグが電波により給電され、必要な処理を実行
④ RFIDタグからRFIDリーダライタに向けて内部データを送信
⑤ RFIDリーダライタはデータを受信し、PCなどに転送する

RFIDの主な種類

RFIDは、いくつかの種類に分けられます。それぞれの違いや特徴、主な活用事例などを押さえておきましょう。

周波数帯別の種類

  • LF帯

電波の周波数帯が135KHzまでの通信帯のことを、LF帯と呼びます。古くから利用されている通信方式である、電磁誘導方式が用いられています。通信距離は10cmまでと短い点が特徴です。自動車のスマートキーなどに用いられることが多く見られます。

  • HF帯

HF帯では13.56MHzあたりの周波数帯を使用します。電磁誘導方式で、通信距離は約30cmまでです。交通系ICカードや電子マネーなどに搭載されているNFCは、HF帯に該当します。小型化や薄型化に適しています。

  • UHF帯

UHF帯は、極超短波帯といわれる周波数帯です。RFIDでは主に920MHz帯を使用します。LF帯やHF帯とは異なり、電波方式が用いられています。通信距離の長さが特徴で、手元だけではなく、数十m離れた場所にあるタグを読み取ることも可能です。たくさんのタグを一括で読み取りたいときにも適しており、倉庫での在庫管理や検品作業で採用されるケースが見られます。

  • マイクロ波帯

マイクロ波帯は、SHF帯とも呼ばれます。2.45GHz帯を使用し、電波方式が採用されています。通信距離は2m程度までで、Wi-Fiや電子レンジなどでも用いられるISMバンドを使うことが特徴です。電波干渉が起こることがあるため、使用する際は対策が求められます。主に書類管理やチケットの管理などで用いられます。

バッテリー別の種類

  • アクティブタグ

バッテリーを内蔵したRFIDタグは、アクティブタグと呼びます。バッテリー切れが起こるため、電池・電源の確保や管理が必要です。ただし、他のRFIDタグよりも通信距離は長いメリットがあります。主に、温度センサーによる鮮度管理や入退室管理などで用いられることがあります。

  • パッシブタグ

バッテリーは内蔵せず、リーダライタから供給される電力で動く仕組みのタグです。通信距離は短いものの、バッテリー寿命を気にせずに使えます。導入費用も安価です。主に、物流におけるパレット管理やアパレル関連の商品管理などで利用されます。

  • セミパッシブタグ

バッテリーが内蔵されており、リーダライタから電力供給があったときに駆動する仕組みのタグです。セミアクティブタグとも呼ばれます。通信距離は長めですが、アクティブタグと同様にバッテリー交換が必要です。主に、スマートメーターやスピードメーターなどで使用されます。

RFIDのメリット・デメリット

業務負担の大きさや効率の悪さなどにお悩みなら、RFID導入がおすすめです。ただし、コスト面や利用環境による機器への影響など、デメリットについても把握しておきましょう。最後に、RFIDのメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

  • 複数のRFIDタグを一括で読み込める

RFIDなら、複数のタグを一括で読み込むことができます。一つひとつの在庫をリーダライタで読み取る手間が省けるため、従来手法よりも効率的に作業を行えます。例えば、倉庫やバックヤードなどの棚卸し業務で、バーコードをひとつずつスキャナーで読み取っている場合、RFIDの導入で作業の時間短縮が可能です。業務効率の改善につなげられるでしょう。

  • 箱に入れたままのRFIDタグでも読み込める

RFIDタグは、ダンボールなどの箱に入った状態でも、外側から読み取ることができます。箱を開けて中身についたバーコードをスキャンするといった手間がなくなり、作業をスピーディーに進められるようになります。

  • 特定のRFIDタグを探索できる

RFIDタグをつけておくと、リーダライタを使って位置を探索することが可能になります。製品を探し回る時間を減らせるため、ピッキングも効率的に行えるでしょう。

  • 汚れに強い

RFIDタグ内部の情報は、表面が汚れていても読み取り可能です。バーコードの場合は汚れの付着や文字の擦れなどによって読み取れなくなってしまうことがありますが、RFIDであれば問題ありません。

  • データを書き換えできる

RFIDタグの情報は、状況に応じて書き換えることができます。用途を限定せず、幅広い場面で活用できる点も魅力です。商品情報や価格、製造番号、管理番号など、必要なデータを書き込みましょう。

デメリット

  • 利用環境によって読み取り精度が低下する

RFIDを使う環境によっては、通常より読み取りに時間がかかり、業務効率が低下するケースがあります。例えば、RFIDタグ同士が重なっている場合や、金属商品や飲料に取り付けている場合などは、通常より読み取りにくくなることがあります。

ただし、技術の向上により読み取り精度が改善されつつあります。金属や水に対応するRFIDタグも開発されているため、必要に応じて導入を検討してみると良いでしょう。

  • 導入コストが割高になりやすい

RFIDの導入時には、リーダライタやICタグなどを揃える必要があります。バーコードで管理する方法と比較して、コストがかかりやすい点がデメリットです。ただし、導入によって業務効率が向上すれば、人件費削減にもつながり、最終的に経費削減となることもあります。得られるメリットとデメリットをじっくりと比較してみましょう。

作業時間短縮や人件費削減のためにRFID導入を検討しよう

RFIDは、製造業や小売業など、幅広い業種の業務効率化に役立つ仕組みです。複数の種類があるため、目的や用途に応じて最適な製品を選びましょう。RFIDを活用したシステム開発を検討中の事業者様は、ぜひYAZにご依頼ください。

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