RPAとは?注目される背景とメリット・デメリット、導入時のポイント

2021年8月18日

現在は、業務プロセスの多くにおいてシステムやソフトウエア、アプリケーションが活用されています。定型的なものであれば業務自動化も技術的に可能です。近年、導入例が多くなっているのが「RPA」という業務自動化のソリューションです。

こちらでは、「そもそもRPAとは?」という基本的な情報から、今日の注目に至った背景、導入した際のメリット・デメリット、導入を成功させるためのポイントについて紹介・解説します。

そもそもRPAとは?

そもそもRPAとはなんなのでしょうか? 以下では、RPAの意味や、RPAが活用できる一般的な業務についてお話しします。

RPAの意味

RPAとは、人間が行う作業の一部を自動化できるツールの総称です。「ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)」の略称であり、「ソフトウエアロボット」や「デジタルレイバー」とも呼ばれます。

人間に代わる労働力として、複数のアプリケーションを同時に操作させたり、画面内容の自動識別や内容に応じた自動入力をさせたり、といった使い方が可能です。現在は、AI(人工知能)とともに業務効率改善のソリューションとして注目されています。

AIが自身で学習・分析する自律的なシステムであるのに対し、RPAは人間が動作のルールを都度設定するのが特徴です。近年は、AIとRPAを連携させるシステムも一般的になっています。

RPAで自動化できる業務の例

RPAは、通常は人間が行う一定の業務を再現可能です。そのため、ルールや手順が決まった定型業務や、PC内で完結するルーティン作業が向いています。例として、データの転記、在庫状況の入力、請求書の作成・印刷、メール配信、ターゲットリストの作成、問い合わせのチャット対応といった業務は、RPAによって自動化できます。

RPAが注目されている背景

なぜRPAに注目が集まっているのでしょうか。以下では、RPAが注目されている背景についてくわしくお話しします。

国内の労働力不足

RPAに注目が集まっている代表的な理由として挙げられるのが、国内の労働力が不足している状況です。少子高齢化が進み、結果として今後は労働人口が減少していくことが予想されています。現状と同じ労働力を期待する場合、人材一人当たりの負担が大きくなってしまうのです。

人間の意識や心がけ、業務の熟達や労働時間の長期化だけで労働力を補填するのは現実的ではありません。RPAは24時間365日稼働する労働力として機能します。今後、多くの企業が直面する労働力不足という課題の解消に役立つことが期待されています。

グローバルな競争力の向上

日本国内においても海外のグローバル企業が各業種に参入しています。海外では多くの企業がRPAを導入し、業務効率化・生産性向上に取り組んでいる状況です。グローバル企業に対抗していくためには、国内企業もRPAで業務を自動化し、効率を高めなければなりません。適切に業務効率化を実現できれば、海外市場に進出することも現実的になります。

RPAの導入はDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環です。DXとは、ビジネス環境の激しい変化に対応するため、企業がデータやデジタル技術を駆使して、製品やサービス、ビジネスモデルなどの変革を行い、競争上の優位性を確立することを意味します。経済産業省によれば、DXを推進することで、2030年に実質GDPで130兆円を超える経済効果が見込まれています。

【出典】経済産業省「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_01.pdf

働き方改革

RPAは働き方改革を推進するためのツールとしても注目されています。定型的な業務は単純な一方で時間がかかりやすく、労働時間の超過を招くことも少なくありません。RPAを導入すれば、業務の一部を代替させることにより、労働時間を短縮できるようになります。

また、リソースを有効活用するためにも、RPAの導入は重要です。一部の作業をRPAに代行してもらうことで、従業員はコア業務や思考を必要とする業務に専念できるようになります。

RPAのメリット・デメリット

RPAにはメリットだけではなくデメリットもあります。導入する際は、双方について理解しておかなければなりません。以下では、RPAのメリット・デメリットについてお話しします。

メリット

  • コスト削減につながる

RPAは人間の労働力の代替として利用できます。そのため、人件費の削減が可能です。定型的な作業の多くを任せられる上に、採用や教育の費用がかかりません。導入時に費用はかかりますが、長期的にみるとコストを削減できる可能性があります。これは、従業員の作業時間を減らすことができ、残業代を抑えやすくなるためです。

  • 業務の品質向上に役立つ

RPAは常に一定の動作をします。原則として、人間のようなヒューマンエラーは起こり得ません。また、人間のように、長時間の作業による疲労で集中力が低下し、効率や精度が落ちていくこともありません。このことから、業務の品質を一定に保つことができます。

  • スピーディーに業務を処理できる

RPAの作業は、人間が行う同じ作業よりもはるかにスピーディーです。人力よりも少ない時間で業務を処理できます。さらに、正確に業務を処理するため、内容の確認や修正にかかる時間も削減可能です。

デメリット

  • 不具合で機能が停止する可能性がある

システムである以上、不具合で機能が停止する可能性は否定できません。想定外の処理があると、システムがダウンするリスクが生じます。さらに、エラー時の復旧には時間がかかることもあるため、RPAに依存しているほど、機能停止による被害は大きくなるでしょう。定型業務をRPAに任せきりにしている場合は機能停止に気づかないこともあり、その場合は業務が処理されない状態が続いてしまいます。

  • 不正アクセスのおそれがある

RPAへの不正アクセスによって個人情報などが漏洩するリスクがあります。これは、RPAのプログラムに脆弱性があった場合、ハッカーが不備を突いて不正アクセスを行うことがあるためです。このことから、RPAを運用する場合は、強固なセキュリティ対策が求められます。

  • 業務の内容が変更される度に、ツールの設定変更が必要

実際の企業では業務内容が変更されることも少なくありませんが、RPAもその都度ツールの設定変更が求められます。速やかに設定変更に対応できる人材が必要です。業務知識を持ち、さらに、ツール設定できる人材を育成しなければなりません。

RPAの導入を成功させるポイント

RPAの導入を成功させるために、意識していただきたいポイントをご紹介します。

組織に合ったRPAツールを選ぶ

RPAにはさまざまなタイプがあります。それぞれ使い勝手が違うため、組織に合ったRPAツールを選ぶことが大切です。実際に運用するのは従業員のため、従業員にとって使いやすいツールか確認する必要があります。例として、高度な専門知識がなくても使いやすいツールか、カスタマーサポートが充実しているか、UIは使いやすいか、といったポイントは重要な判断基準です。

クラウド型かオンプレミス型を組織に応じて選ぶことも大切です。クラウド型は、インターネット環境があれば場所を問わずにアクセスできる形式であり、導入コストの低さやテレワーク対応への柔軟性に優れています。オンプレミス型は自社内に専用のシステムを設置する形式であり、カスタマイズ性が優秀です。

自動化したい業務に優先順位をつける

RPAを導入する際は、自動化したい現場の業務をすべて洗い出してから優先順位をつけることをおすすめします。さらに、優先順位の高い業務から自動化を検討してください。一斉に業務を自動化すると、組織内に混乱が生じやすくなります。特に、初めてRPAを導入する際はトラブルが起こりやすいため注意する必要があります。

効果をシミュレーションする

RPA導入にはコストがかかるため、事前に効果をシミュレーションし十分な効果が見込めるのか確認する必要があります。無料トライアルなどで実際に利用してみましょう。効果を検証し、一定の効果があれば本格的に導入する

「rpaとは?」という疑問を解決し必要に応じて導入を検討

業務効率化を向上させるためには、「単純作業をどれだけ自動化するか」という考え方が大切です。RPAは、作業を自動化するソリューションとして多くの導入企業に評価されています。

それまで手作業で行っていた仕事を自動化できれば、知的労働にリソースを割くことも可能です。RPAの利用に興味がある場合は、開発コストがお得なYAZをご検討ください。

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ITコラム部YAZ

YAZ ITコラム部

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